世間一般からするとTOEIC900点超のスコアは雲の上の存在的なイメージを持たれると思いますが、必ずしもそうではありません。むしろ900点を超えたあたりから自分の英語のできなささを自覚しはじめるようになります。
TOEICを必死に勉強して900点超のスコアを出した弊社の社員に聞いた、今になって後悔していることをまとめました。
目次
発音を甘く見ていた
TOEIC LRテストはスピーキングのテストはありませんので発音の勉強をしなくてもそれなりの高スコアが出せてしまいます。
しかし英語でコミュニケーションをとるには「会話」が必要です。そして会話をするには英語の発音を理解し使いこなせるようにっていないと相手に聞き取ってもらうことはできませんし、自分でも話すことはできません。
900点を超えていざ仕事で海外取引をはじめた時に痛感するのが発音の学習不足だと思います。
最近ではホワイトハウスで日本人記者がトランプ大統領に英語で質問をしたころ、カタカナ英語の片言の英語だったためトランプ大統領から何度も聴き返されてしまうというニュースもありましたね。
発音はTOEIC学習の初期段階にやっておくべきだったと後悔している人が多数いるようです。
単語を例文付きで覚えなかった
最近の単語集はクオリティも上がり、例文は基本的には必ず掲載されており、かつTOEICに頻出される文章で洗練されていますが、ひと昔前の単語帳は英単語とそれに対応する訳が2、3個載っているだけというものが主流でした。
私の受験時代も一問一答形式で丸暗記をした思い出があります。
単語を1対の訳だけで覚えてしまうと、どのような場面で使う言葉なのかが分かりません。また、スピーキングやライティングをするときにもどの場面で使ったらよいかが判断しかねてしまうので非常に効率が悪いです。
単語はやはり例文付きで丸ごと覚えるべきですね。
教材をたくさん買いすぎた
これは800点や900点、そして990点付近いった、いわゆる「スコアの壁」付近で停滞してしまう受験者にありがちな問題です。
なかなかスコアが上がらないことを教材のせいにしてしまい、次々と新たな参考書に手を出してしまうケースです。
上級者になればなるほど公式問題集をひたすら丁寧にこなしていくことがスコアの大幅アップにつながります。
1冊の問題集を最低でも10周、理想としては30周ほどまわすのが上達のコツです。
公式テストの受験を渋った時期があった
TOEICの公式テストは年に10回、2月と8月を除いたすべての月に開催されます。
目標スコアに達するまでは毎回受けるべきだったと後悔しているとの声がありました。
理由としては、「TOEICの公式テストを申し込むと勉強をやらざるを得なくなるという状況に追い込むことができる」からとのことです。
試験申し込み直後と、試験前の1週間がやはり一番勉強にも熱が入る時期になります。
6000円弱という、決して安くはない受験料を払い、かつ貴重な日曜日という日にTOEICの受験をするというプレッシャーを自分にかけることでパフォーマンスを上げることができます。
受験をしないということはそのプレッシャーから解放される=サボり癖がついてしまう傾向があるため、できる限り目標スコアに達成するまでは毎回受験すべきというのが上級者の意見のようです。
期間をかけすぎてしまった
900点を取るのに2年がかりの歳月をかけてしまったという人も珍しくありません。
ただ、改めて振り返ってみるとそこまでの歳月をかける必要があったのかと疑問に思う人が多数いました。
英語の学習に終わりはないにせよ、TOEICの学習については短期集中でも充分にハイスコアが出せることが後になって分かったとのことです。
1日1時間を365日かけるよりも、1日3時間を100日かけたほうがTOEICスコアの伸びは劇的に上がります。
まとめ
TOEICは認知度が非常に高い英語試験であるため、あらゆる方面から研究しつくされ、テクニックである程度のハイスコアまでは出せることが証明されてしまいました。
勉強法についても「こうすればOK」というあらかたの「型」も出来上がっています。
しかし、スコア必達のためだけであれば鵜呑みにしてもかいませんが、自分がこの先英語とどのように向き合っていくかをじっくり考えた場合に必ずしもそれがすべて正解になるとは限りません。
自分の未来像をしっかりイメージしながら学習計画を立てることが最も重要なことなのです。