※本記事の公式サイトのレポートを元に作成しています。
TOEICは全世界150か国で実施されているものの、実質的に活用されているのは日本と韓国がほとんどです。
全世界の受験者は700万人であるにも関わらず、ナンバーワンの日本は約240万、ナンバーツーの韓国で約200万というように日本と韓国だけでなんと60%もの割合を占めてしまう試験なのです。
日本がナンバーワンというのは、もともとTOEICは日本がETSに依頼して作成された試験ということもうなずけますね。
驚くべきは韓国の受験者数です。韓国の人口は約5000万人です。そのうちTOEIC受験者が200万人ですので人口の4%がTOEICを受験していることになります。
日本の人口は1億2千万ですので240万人の受験者の割合は人口の2%のとなります。割合にして2倍もの差があるということですね。TOEICへの力の入れようは韓国に軍配が上がるようです。実際、日本と韓国でどのような違いがあるのか見ていきましょう。
目次
韓国では就職の為にはTOEIC高得点が必須
韓国は日本とは比べものにならないくらい学歴重視の社会です。難関大学に行くために必死に勉強することを強いられます。
それは大学を卒業しても終わらず、今度は企業に入社するためにも高いレベルが求められます。有名な例ですと、サムスン電気に入社するためにはTOEIC900点以上が必須です。日本でTOEIC900点以上となると、外資系の超有名企業等、英語ができて当たり前の世界で必要なレベルと同等のスコアとなります。
韓国は企業だけにとどまらず、音楽業界や芸能業界でも海外進出をして成功を収めています。英語ができること=世界で活躍できることという構図がここ10年程で証明されてきています。
企業もそれに従い、英語力は必須スキルとして志望者に対して高いスキルを求めるようになりました。
良い企業に入ることも生活のステータスとなるため、受験時代と同様に必死になってTOEICを勉強しているからこそ、平均点もぐんぐんと上がって今に至るようですね。
日本でも英語を必要としている企業はありますが、韓国の本気度にはまだ劣る部分があるようです。
TOEICビジネスが凄い
街中の書店に出向くと、日本と同様にTOEICコーナーがあるものの、日本の比にはならないほど充実しています。
高得点を取得するための「TOEIC対策本」が売れ筋商品のようです。
いくつか突出しているものがあるので少し紹介したいと思います。
- TOEICの過去問が存在する
- データ分析を活用して正答率を上げる
- 美人講師が多い
まず1つ目ですが、TOEICの過去問が普通に書店で販売されていることです。日本では過去問は存在せず、公式問題集のみの販売となっています。
なぜ韓国では売られているかは定かではないですが、実際に出題された問題を使って勉強できるとなると効率も上がりそうですよね。
2つ目はデータ分析を活用しているというところです。過去問が販売されているということもあり、実際の出題傾向を正確に把握することができます。
韓国の凄いところは、例えばPart2の問題でWhyで質問された場合の選択肢でBecauseで答えるものは不正解となる可能性が〇〇%といったように過去の出題傾向を参考にして
正答率を算出していることです。
もちろん完璧に対策することは不可能ですが、ある程度予測することはできるので消去法で残った問題を判断する際には有効な手立てとなりそうですね。
英語力の本質とはかけ離れた回答方法となるのでおすすめはできませんが、スコアアップだけを狙うとなれば参考にしてもよいかもしれませんね。
3つ目は私の偏見かもしれませんが、TOEIC講師に美女が多いということです。
日本でも書籍を出版しているユ・スヨンさんは韓国NO1の人気講師のようですね。
また、YoutubeでTOEICの講義動画を検索すると韓国関連の動画がたくさん出てきます。これもTOEICに熱を入れている国ならではですね。
韓国人の英語力は実際どうなの?
私の勤務先の会社にも、韓国人の社員がたくさんいます。ほとんどが優秀な大学出身であるため、もともとの地頭自体が良いのですが、語学力についても非常に優れている印象があります。
日本人の難関大学出身者&TOEIC高スコアよりも、韓国人のほうが圧倒的に英語を使いこなす力が高いのには驚かされます。
また、韓国人の方は勉強熱心であることも大きく、英語はもちろん、日本語も堪能、そして多少の中国語も喋れてしまうというスーパーマンが意外にも多いです。
韓国人の場合は、TOEICで高スコアを取得する技術もしっかり学ぶようですが、最近ではスピーキングやライティングといった分野にも力を入れているため、会話力が高いとのことです。日本はまだまだリスニングとリーディングに偏重した学習になっているため、アウトプットをするという点で韓国に大きな後れを取ってしまっいるのですね。
まとめ
今回は日本のお隣、韓国のTOEIC事情について書きました。
日本もそれなりにTOEIC熱が高いと思っていましたが、韓国のほうがもっと高かったようです。
韓国のテキストや動画のほうがクオリティは高いと言われていますが、ハングル語が分からないとなかなか使いにくい面はありますね。
ただ、これからは韓国のテキストを日本語に翻訳したものが輸入される頻度も多くなるかもしれませんね。