TOEICの試験時間は全体で120分。そのうち前半45分はリスニング問題、後半の75分はリーディング問題です。
リーディング問題には、Part5の短文穴埋め問題、Part6の長文穴埋め問題、Part7の長文読解問題から構成されています。
TOEIC受験者を悩ますのはリーディング問題の時間配分です。
リーディング問題は75分の制限時間はあるものの、時間配分や解く順番は個々人の自由なのでPart5から解かないといけないというルールもありません。
高スコア保持者でもPart7の最後まで行きつくのは至難の業。
今回はTOEICリーディングスコアを戦略的に解くためのポイントをお伝えしたいと思います。
目次
1.まずはPart5から解こう
「なんだよ、いきなり順当にPart5からじゃん!」と思った方。それでいいんです。
まずは順番通りPart5から解いていきましょう。理由はただ一つです。
「Part5の解答は知識量でほぼ決まるから」
Part5に割ける時間は1問20秒です。もちろん知識問題だけでなく文脈を読まないといけないものもありますので30秒かかる問題もあります。また、品詞問題なども英文の型さえ見抜けてしまえば瞬殺できる問題もあるので10秒前後で解答できるものあります。
平均して1問20秒割けると考えてください。
逆にいうと、それ以上時間がかかってしまうものは自分の知識では解けない問題ですので潔くあきらめましょう。分からない問題は飛ばす。これはリーディングパートでの必須スキルです。なかなかもどかしい思いもあるのも理解できますが知らないことは時間をかけても解答できません。
ということで、まずはPart5で30問×20秒=10分間で解き切ります。
10分間で解く感覚は、でる1000や公式問題集を使って養いましょう。
2.Part7のTP→DP→SPの順番で解こう
Part5を終えた後はPart6を飛ばしてPart7に進みましょう。
Part7ではSP(シングルパッセージ)→DP(ダブルパッセージ)→TP(トリプルパッセージ)の順番で問題が出題されますが、おすすめの解き方は「後ろから前に解いてくこと」です。
試験後半になるにつれて心理的にも体力的にも疲労が高まってきます。そんな中で最後に残された問題がDP、TPとなると負担が大きく意気消沈してしまいかねません。
以前は難易度はSPが一番易しく、次にDP、最後のTPという傾向がありましたが近年ではそうとも限りません。SPの最初の問題から激ムズという回もありました。
ただし、問題文の量となるとTP>DP>SPということは間違いないので、最初に問題量の多い問題から解いていき、最後に問題量の少ないSPに戻っていくという戦略です。
Part7で一番大切なことは「分かる問題から解いてく」ということです。
明らかに読んでも大意が掴めない問題や、難しい単語が頻発している問題については最初から飛ばしていってしまって構いません。どんどん分かる問題から読み進めていくのがコツです。
3.最後にPart6を解こう
Part7を解き終えたら最後にPart6に進みましょう。Part6は「長文」とは名の付くものの、Part5の文法の知識があれば8割は解けるパートです。
新形式の問題になってからは「文挿入問題」が出題されるようになりましたが、こちらは文章全体の大意を把握していないと解けないものですが、Part6自体の文章自体が難しいものではないのでPart7に比べれば圧倒的に負荷の少ないパートになります。
個人的感想
TOEIC900点の壁で伸び悩んでいたとき、リーディングパートの最後のTPの数問が毎回どうしても解くことができませんでした。
問題の難易度的には落ち着いて読めば解けるような問題ばかりなのですが、残り時間もあとわずか、しかもTPなので文章量も多いため、落ち着いて考えることができずにそのまま試合終了ということが多々ありました。
ネットやTwitteruを見ると、意外にも「Part7は後ろから解く」という戦法を実践している人の意見も多くあったので早速試してみたところこれが思いのほか自分に合っていて
はじめて時間内にリーディングパートを解き切ることができました。
やはり最後に短い英文が残っているというのは心理的にも非常によかったと思います。
よくトレーニングジムに行くのですが、ランニングマシンの使い方で一番効率が上がるのは、「最初の10分間はゆるめ→次の10分間は高負荷→最後の10分はゆるめ」というスタイルです。
真ん中のタームの10分間は常に全速力で走るので体力的にも精神的にもつらいですが、「この10分間を終えればあとの10分はゆるめでOKだ」ということが分かるとそれを頼りに頑張ることができます。筋トレだけでなく、頭を使う「試験」でも同じことがいえると思います。
まとめ
TOEICのリーディングパートはPart7の出来次第でスコアが大幅に変動するといっても過言ではありません。
75分間という長丁場の中を延々と英文を読み進めていかないといけないため、普段から英文に慣れ親しんだ人以外には一番しんどいパートともいえます。
少しでも負担を減らすためには一番体力の使う長文問題から進めていき、最後の簡単な短い英文にたどり着くというのが戦略的セオリーです。
もちろん人それぞれやり方はあるのでこれが絶対的に正しいものではありません。
まずは公式問題集を使って、Part5→Part6→Part7から順番で解いた場合と、Part5→Part7→Part6と解いた場合の心理的負担がどれだけ違うのかを試した上で実践することをおすすめします。