「発音」を学ぶ理由とはなんでしょうか。日本語と英語は根本的に発音の仕方が異なります。例えば日本語の母音はあいうえおの5音ですが、英語は6倍の30音もあります。
発音の仕方も日本語は口から声を出すイメージですが、英語は喉の奥から声を出すイメージのため、発声時に使う筋肉も全く異なります。
発音を学ばずに日本語のカタカナ音に置き換えて単語を覚えてしまうともちろん誤った音で覚えてしまうので聞き取ることも発声することも不可能となってしまいます。
ルールはそこまで多くないため、基本的な発音を学んだ上で学習に進んでいきましょう。
今回は発音から学ぶべき理由を5つ紹介したいと思います。
目次
1.間違った発音を克服する
日本で日常的に使われるようになった外国語は、日本語のカタカナに置き換えられ、発音もイントネーションも異なる新たな言語として形成されています。
日本では当たり前に使っている言葉だけれどもいざ実際の発音を聞くと全く違うことも少なくありません。
例として以下の3つの英単語は日本でも日常的に使われているものです。
それぞれの実際の発音はご存知でしょうか?
- mobile(持ち歩ける)
- package(荷物)
- genre(ジャンル)
まず一つ目のmobile。こちらは日本では「モバイル」と呼ばれますね。
しかし実際の発音は「モーヴォゥ」が正解です。
二つ目のpackageは「パッケージ」と呼ばれていますね。
しかし実際の発音は「パキッジ」が正解です。
最後のgenreは、音楽のジャンルなど、「ジャンル」と呼ばれていますね。
実際の発音は、「ジャンラ」が正解です。
注)分かり易いようにカタカナを使用してできる限り本物の発音に近い表記をしました。
実際は発音記号を見て学習しましょう。
これだけにとどまらず日本語で使われているカタカナ語は実際の英語の発音と違うことが多々あります。まずはこれらを克服しないことにはリスニングの勉強を進めても壁に何度もぶちあたってしまいますので面倒でも一つ一つの単語の正しい発音を再度確認するようにしましょう。
2.似た音を聞き分ける
日本人にとって一番の難関は似た音を聞き分けることです。
有名な例えとして、日本語では「R」と「L」の発音を区別しません。ラリルレロのラ行でまかなうことができます。しかし英語では「R」と「L」は明確に区別します。
「R」はまいた舌を吐き出しながら発音します。
「L」は上の歯の裏に舌をつけてから「ラ」と発音します。
日本語はどちらかというとRでもLでもない中間音のような位置でラリルレロの発音をします。
人によっては「L」、「R」のいずれかに特化した発音となっているため
「私はごはんを食べます。」の英語を「I eat rice」ではなく、「I eat lice(私はシラミを食べます)」に聞こえてしまう場合があります。
この似た音を聞き分けるには、発音記号を理解した上で何度も聞きながら自分の口から発生することです。
発音の確認方法は、ネイティブに確認してもらうのが一番ですが、最近では音声認識技術が発達しているため、Google翻訳や、Siriの英語バージョンで発音して聞き取ってもらえるかを試してみるのもおすすめです。
3.国別の発音に慣れる
TOEICのリスニングには、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアの4か国の英語が使用されます。
同じ単語でもそれぞれの国によって発音が異なりますので国別にどのような違いがあるか確認しておきましょう。
4.自信が持てる
発音をしっかりと理解しないまま英会話をしようとすると、相手は聞き取れない箇所がたくさんあるため何度も聞き返されてしまう可能性があります。(話の流れで推測してくれる場合ももちろんありますが)
何度も聞き返しをされてしまうと、自分の英語が通じない→自信を失うことになりかねません。
逆に、発音のルールを学んでいればネイティブとまではいかないですが、滞りなく会話が進んでいくことが実感できるでしょう。
こうなればシメたものです。あとは多読と多聴を繰り返してどんどん発信していきましょう。
正しい発音を学ぶとリスニング力もスピーキング力も劇的に上がります。またそれによってリーディング力も上がるのでお互いの相乗効果が存分に発揮され、TOEICのスコアアップにも大きく貢献してくれるでしょう。
5.発音を後から矯正することは難しい
最後に、発音を学ばないまま勉強を進めてしまうことの弊害です。
これは単純ですが深刻な問題です。間違った発音のまま学習を進めてしまうともちろん上記で述べた、日本式発音や似た音を聞き取ることはできません。
困ったことに聞き取れないまま学習をなんとなく進めてしまったことにより、頭の中や口の筋肉も誤った形で記憶されてしまうため、それを矯正するには大幅な時間が必要となってしまいます。
逆に最初から発音を学ぶことにより誤った情報は入ってこなくなるため、上達は早くなります。
発音記号の確認をせずに勉強を進めている人がいるのであればいますぐ発音から勉強しなおしましょう。2日~3日あればマスターできますので一度今の勉強の手をとめて集中的に取り組みましょう。
まとめ
今回は発音の重要性についてお伝えしました。
TOEIC対策の参考書類を見ても「発音」に特化した話が出てくることはそこまで多くはありません。しかし本記事に記載した通り、発音は英語学習の肝ともいえるものです。
最初にやるかやらないかでその後の学習効率が大きく変わってきます。
▼発音とアクセントについて記載した記事がありますので参考にしてください。
syoshinsyatoeic730oudou.hatenablog.com
▼最近では発音記号の解説が充実しているサイトもありますので参考にしてみてください。オンラインではこちらのサイトがおすすめです。