「1日10分聞き流すだけで英語をマスター」
「この教材を聞くだけであなたもネイティブに」
このようなうたい文句を見た方も多数いるのではないでしょうか。
人間は楽をしたがる生き物なので、特に英語初学習や高齢者が騙されやすい大きな罠です。
しかし全く効果がない訳ではなく、使い方さえ間違えなければ大きな効果を出すことができます。
今回は聞き流し英語でリスニング力を劇的にアップさせる3つのポイントを紹介します。
目次
1.意味を理解する
まずはっきりと断言しますが、意味の分からない英語をひたすら聞き流すだけでは絶対に効果はありません。
一番大事なことは英文の意味を理解するということです。
理想をいえば、英文の構造を理解し、すべての単語の意味も理解し、発音もマスターした上ではじめてリスニングをすることがベストですがひとつひとつの英文にそれだけの時間をかけることは現実的ではないですし途中で飽きてしまう可能性があります。
そこで私がおすすめするのが
先に日本語訳を見てしまう
という戦法です。
その為、聞き流しに使用する教材は必ず日本語訳付きのものを買いましょう。
言語中枢はすでに日本語げ形成されている私たちにとって、最初から英語を英語で理解するのはスマートな勉強方法ではありません。
日本語で情景をつかんだうえで英語の文章と照らし合わせて日本語と英語の違いをマスターしていくほうが第二言語習得論的にも適切な手法といえます。
日本語でおおよその意味が把握できたら次は実際にリスニングに入っていきます。
2.英文と発音を一致させながら聞く
意味をつかんでからは実際に音源を聞いてみましょう。
ポイントは英文とスピーカーの発音を一致させながら聞くことです。
語学学習はマネすることが上達の早道です。
生まれたての赤ちゃんは、父親と母親が話す言葉を聞きながら徐々に自分でもマネをして習得していきます。
発音やアクセント、リンキング、リエゾンなど英語と日本語ではそもそもの発想が違いますので異なる点ばかりですがマネをして習得していきましょう。
日本語でも表記通りに発音しない場合もたくさんあります。
例えば「洗濯機(せんたくき)」は会話の中でどのように発音しますか?
もちろん「せんたくき」と発音する人もいますが、大方の人は「せんたっき」と発音するのではないでしょうか。
英語でも同じようにI like you.をアイライクユーではなく、アイライキューと発音します。
×I like you(アイライクユー)
〇I like you(アイライキュー)
この違いを受け入れないまま独自にローマ字発音で学習を進めてしまうと全くと言っていいほど英語を聴き取ることはできないでしょう。
発音やアクセントについては決まりったルールがありますのでまずはそれらを先にマスターしてからリスニングに入ることがおすすめです。
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3.毎日継続する
リスニングはいつまでやればよいというものでもなく、毎日触れることで少しずつ耳が英語に慣れていくものです。
筋トレも毎日継続することで少しずつ筋肉がついていきますが、少しでもさぼってしまうと途端にしぼんでしまいます。
語学学習もスポーツの一部と思ってもらうことが一番良いと思います。
聞き流し学習のコアになる教材は複数に手を出すのではなく、簡単なもの1冊~2冊に絞ったほうがよいでしょう。継続させることが一番のポイントですので、自分のランクより1つから2つほど下のものを選定することもポイントです。
内容に飽きてしまったらもう1冊のほうをやる、それでも飽きてしまったら別のメディアにチャレンジするといった方法でも構いませんのでとにかく1日もかかさず継続させることを念頭に置いて勉強をすすめてください。
飽きが来た場合英語のニュースを聞くのもよいでしょう。
その場合、海外のニュースではなく日本国内のニュースを英語で聞くことをおすすめします。
NHK WORLDやテレビのNHKニュースの副音声で英語を聞くことができます。
日本国内のニュースであれば内容はおおよそ推測できますし、どうしても分からない場合は日本語版のニュースを先に見てから英語版を見るというように事前予習することもできます。
まとめ
「聞き流し英語」というキーワードだけに目を取られ、高い教材に手をつけてしまったが効果が出ずに長続きしない。「聞き流し」英語のセオリーです。
楽をして英語をマスターすることは絶対にできません。これは確実に断言できます。
ただ聞き流しを全否定している訳ではなく、事前に準備をきちんとした上で取り組むのであれば効果は劇的にアップすることでしょう。
リーディングやスピーキング、ライティングに比べるとリスニングは受動的な学習なので勉強する気分がない時やスキマ時間、通勤・通学時間には重宝する分野です。
受動的とはいえ、「英文を思い浮かべる」「情景を思い浮かべる」「発音やアクセントの癖を把握する」「口に出して自分でもつぶやいてみる」「話された英文の内容を簡単に要約してみる」など、様々な学習効果が期待できます。
是非本記事で取り上げたポイントを押さえながら聞き流し学習にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。