TOEICのリーディングパートでは75分間の制限時間の中、大量の英文を読みこなさなければなりません。
Part5とPart6は知識問題+ある程度のテクニックがあれば9割程度は確実に解答することができるようになります。
しかし、Part7は様々な種類の英文を読みこなしていき、かつ素早く解答していくテクニックも必要になります。一目で英文の構造を把握し、頭から読み下していくことが必勝法となります。
文法対策の本だけではなかなか文の構造をすべて把握することは難しいため、今回はすべての英文を誤解なく理解するための最強の参考書を紹介します。
目次
英語リーディング教本シリーズ
今回は薬袋 善郎先生著の英語リーディング教本シリーズについて紹介したいと思います。
概要
この本の特徴は、「品詞分解」「文型構造把握」に徹底的にこだわった本になります。
品詞分解とは、名詞、動詞、形容詞、副詞・・・といった英文を英単語レベルまで細分化した際の、「英単語の役割」を示す言葉です。
TOEICに特化した英文法の対策だけをしていると、総合的な文章読解力が頭打ちになってしまうことがあります。
それは、英単語個々の働きを理解していないため、結果「読めていない」英文が表れてしまうからです。
英語の勉強を進めていくうちに必ず目にするキーワードは「精読」「英文読解」「英文解釈」といった英語を正確に読むための言葉です。
▼品詞分解の重要性についてこちらのブログにも詳しく書かれています。
品詞分解をして正しい英文読解を目指す | ネイティブ英語のススメ:ビジネス英語・語学の総合学習サイト
文型構造とは、以下の5文型のことです。
- 第一文型=SV
- 第二文型=SVC
- 第三文型=SVO
- 第四文型=SVOO
- 第五文型=SVOC
皆さんが中学校で習った英文の基礎構造です。
こちらもきちんと理解できていないと英文が正しく読めません。
この本の対象者
TOEICテスト、TOEFLテスト、英検、大学入試に対応。基礎から着実に英語力の強化をはかりたい人。(本書より)
世の中には英語の読解本は数あれど、すべての英文に対してここまで細かく文構造が示されているものは数少ないです。
TOEICに限らず、英語を学ぶすべての人にとって役立つでしょう。
中学レベルの文法事項はある程度把握していたほうが取り組みやすいです。
中学レベルからやり直したい人は以下のベーシック本から取り組んでください。
▼中学レベルから復習したい人はこちら
勉強方法
本書には38つの英文が収録されています。
その1つ1つの英文すべてに対して、品詞、文型、意味、文構造の説明が丁寧にされています。
まずは英文を読んで内容を理解するように努めてください。
その後は、確認テスト(ここが重要)頁にて、すべての質問に答えられまで何度も反復します。
テストの内容は
- この英文の文型を答えよ
- この英文の動詞は何か
- この英文の副詞は何か
というように、すべての文構造の役割を口頭で「よどみなく」答えられるまでひたすら解答できるようにするトレーニングです。
英文は38個と少ないように見えますが、英文解釈に必要なエッセンスを盛り込んだ最高の例文のため、これらをすべてマスターすれば読解力が飛躍的にアップします。
地味で退屈に感じてしまうこともあるかもしれませんが、ほかの参考書の手は一度止めてこちらの38英文を必死にトレーニングすることが一番の上達方法ですね。
TOEICにおける効果
本書に出てくる英文は、TOEICに特化したものではないため、英文の内容はTOEICには出てこないジャンルのものもあります。しかし、それはほぼ語彙に限った話であるため、その点はTOEIC用の英単語をきちんとマスターすれば全く問題ないでしょう。
品詞分解、構文把握方法を学ぶことにより英文の構造が正確に把握できるようになることで、Part7の文章理解力が身につくだけでなく、Part5やPart6の文法事項についても的確に答えられるようになります。
まとめ
今回は、「TOEICの英文を確実に読む方法」をお伝えしました。
ネイティブであれば、無意識に脳内で実行しているプロセスですが、われわれ日本人にとっては一から学ぶ必要があります。
※日本語であれば、意識せずとも品詞も文型も正しく使用できていますよね。
日本語は後ろに行くほど内容が具体化しますが、英文は逆で前から具体化していく言語です。言語の基本コンセプトがそもそも異なるので、「英語の考え方」にまずは慣れることが重要です。
それを推進してくれるのがこの「英語リーディング教本」です。